アレクサンドル・ドゥーギンの日本語によるテキストと記事
497 subscribers
314 photos
100 videos
1 file
672 links
反グローバル・第四政治理論・多極世界ソサエティ
Download Telegram
アレクサンドル・ドゥーギンの日本語によるテキストと記事
「トランプ大統領とアメリカにおけるディープ・ステートの発見」 ここでドナルド・トランプ大統領の在任期間中に、アメリカのジャーナリストや、アナリスト、そして政治家のスピーチの中で「ディープ・ステート」という用語が登場したことに注目してみましょう。ここでも歴史的な背景が重要です。スティーブ・バノンをはじめとするトランプ支持者は、選挙で選ばれたアメリカ大統領として、憲法上の権利を有するトランプ氏が、民主党の抵抗や官僚機構の惰性だけでは説明できない、予期せぬ障害に直面していると主張しました。このような抵抗が続く…
「米国外交問題評議会・世界政府を目指して」

この現象を説明するためには、まず20世紀のアメリカにおいて最もイデオロギー的な影響を持ち、超党派的な場で活動を展開しようとした政治組織に注目する必要があります。ディープ・ステートの核を軍隊や情報機関、ウォール街の大物や、ハイテク業界の巨人などに求めても個別的で曖昧なものが多く、満足のいく結果は得られないでしょう。まずイデオロギーに焦点を当てるべきなのです。

陰謀論はさておき、この役割に最も適しているのは民主的グローバリズムの支持者だったウッドロー・ウィルソン大統領の仲間たちによって、1920年代に設立されたCFR(外交問題評議会)と、かつては少数派だったトロツキストから派生したアメリカのネオコン(新保守主義者)運動です。CFRもネオコンもどの政党にも依存せず、アメリカ政治全体の戦略的方向性を指導することを目指しています。CFRは左派リベラルのグローバリズムを、新保守主義者はアメリカの攻撃的な覇権主義をそれぞれの柱としており、これらは両者が共有する明確なイデオロギーです。CFRは「左翼グローバリスト」であり、ネオコンは「右翼グローバリスト」と呼ぶことができるでしょう。

CFRの創設当初から、政治家、専門家、知識人、多国籍企業の代表で構成されたネットワークは、アメリカを国民国家からグローバルな民主主義「帝国」へと転換することを目指してきました。CFRは孤立主義者に対抗してアメリカの使命は、全世界をリベラルで民主的な国家に変えることであると主張しました。リベラルデモクラシー、資本主義、個人主義の理想と価値観が国家の利益よりも上位に置かれており、第二次世界大戦中に一時的な中断があったものの、20世紀を通じて国際連盟、国連、ビルダーバーグ・クラブ、三極委員会などの超国家的組織を創設して統一されたリベラルエリートの育成を目指し、活動していました。CFRのグローバリストたちは統一された世界政府の創設を目指し、それにより国家が徐々に消滅し、主権を持つ国家が西洋流のリベラルエリートが率いるグローバルな寡頭政治に権力を委譲することを期待しました。

またCFRはヨーロッパのネットワークを通じて、欧州連合(EU)の創設に積極的に関与しました。この組織の代表であるヘンリー・キッシンジャーは、中国の世界市場への統合において重要な役割を果たしました。これは社会主義陣営を弱体化させるための効果的な手段であり、同組織は収束理論を推進し、ゴルバチョフ時代までのソ連の後期指導部にも影響を及ぼしました。後期ソ連のイデオローグはCFRの影響を受け、「世界社会は管理可能である」と述べるに至りました。

アメリカのCFRは厳密には超党派の組織であり、民主党と共和党の両方を束ねています。実際にはCFRはグローバリズムの総本山であり、クラウス・シュワブのダボス・フォーラムのようなヨーロッパの同様の取り組みはその支部にすぎず、ソビエト連邦崩壊前夜、CFRはモスクワのグヴィシアーニ研究所のシステム研究所へ支部を設立しました。この研究所はアメリカおよび世界で「独立した」専門家の意見交換のためのプラットフォームとして紹介されていますが、実際にはイデオロギーの中心拠点です。

トランプは伝統的な保守的な政策、アメリカの利益重視、グローバリズム批判を掲げてこの組織と正面から対立しました。彼は短期間のアメリカ大統領にすぎませんが、CFRはアメリカ外交政策の方向性を100年間も示してきた歴史を持っています。CFRは軍と政府高官、文化人や芸術家、そして特にアメリカの大学の中にまで広く影響力をもち、表向き、アメリカはイデオロギー支配を認めていませんが、CFRのネットワークはそれに反して非常にイデオロギー的です。民主主義の普遍的勝利、世界政府の設立、個人主義とジェンダー政治の完全な勝利は、絶対的で揺るがない目標とされています。トランプのナショナリズム、アメリカ優先主義、「グローバリズムの沼を掃け」との呼びかけは、このリベラルなイデオロギーの守護者に対する真の挑戦だったのです。
アレクサンドル・ドゥーギンの日本語によるテキストと記事
「米国外交問題評議会・世界政府を目指して」 この現象を説明するためには、まず20世紀のアメリカにおいて最もイデオロギー的な影響を持ち、超党派的な場で活動を展開しようとした政治組織に注目する必要があります。ディープ・ステートの核を軍隊や情報機関、ウォール街の大物や、ハイテク業界の巨人などに求めても個別的で曖昧なものが多く、満足のいく結果は得られないでしょう。まずイデオロギーに焦点を当てるべきなのです。 陰謀論はさておき、この役割に最も適しているのは民主的グローバリズムの支持者だったウッドロー・ウィルソン…
「プーチンとトランプを抹殺せよ」

CFRは秘密結社と言えるでしょうか? おそらくそうではありません。 彼らは慎重さを好みつつ、全体的に公然と活動しています。 SMOの開始直後、CFRの指導者たち(リチャード・ハース、フィオナ・ヒル、シリシャ・ワランダー)がプーチン大統領の暗殺の是非について直接議論を行った事例があります(この議論の内容はCFRの公式サイトに掲載されました)。アメリカのディープ・ステートはトルコのそれとは異なり、グローバルに視野を広げ、ロシアや中国での出来事をまるで自国の「内政問題」であるかのように扱います。トランプを逮捕したり、選挙から排除できない場合は、暗殺することは比較的容易だと考えています。

アメリカ独立戦争の時代から、メーソンのロッジがアメリカの政治システムにおいて重要な役割を果たしてきたことを考慮する必要があります。 メーソンのネットワークはCFRと密接に絡み合い、リクルートの手段として機能しています。今日では、リベラル・グローバリストたちは隠れる必要はなく、彼らのプログラムはアメリカおよび西洋全体に受け入れられています。 秘密の権力が強化されるにつれ、その存在は次第に公開されるようになります。かつてはメーソンの秘密で保護されていたことが、今では公然たるグローバルなアジェンダになりました。 フリーメーソンは敵を物理的に排除することに抵抗はありませんでしたが、かつては公言しなかっただけです。今や彼らは公言しています。その違いに過ぎません。
アレクサンドル・ドゥーギンの日本語によるテキストと記事
「プーチンとトランプを抹殺せよ」 CFRは秘密結社と言えるでしょうか? おそらくそうではありません。 彼らは慎重さを好みつつ、全体的に公然と活動しています。 SMOの開始直後、CFRの指導者たち(リチャード・ハース、フィオナ・ヒル、シリシャ・ワランダー)がプーチン大統領の暗殺の是非について直接議論を行った事例があります(この議論の内容はCFRの公式サイトに掲載されました)。アメリカのディープ・ステートはトルコのそれとは異なり、グローバルに視野を広げ、ロシアや中国での出来事をまるで自国の「内政問題」である…
「ネオコン・トロツキストから帝国主義者へ」

ディープ・ステートのもう一つの中心は、ネオコン(新保守主義者)たちです。彼らはもともとトロツキストであり、ロシアが(彼らの観点では)国際主義ではなく「国家主義的」な社会主義、つまり一国社会主義を構築したため、ソ連とスターリンを憎んでいました。彼らの見解では、真の社会主義社会は存在せず、また資本主義も不完全でした。トロツキストは、資本主義がグローバルに拡大し、全ての民族、文化が混ざり合い、伝統や宗教が廃止されることで初めて、真の社会主義が実現すると信じています。彼らにとって、世界革命はそれ以降の段階でしか成し遂げられません。

こうしてアメリカのトロツキストたちは、グローバル資本主義とその旗手であるアメリカを支援し、ソ連(そしてその後継国であるロシア)や他の全ての主権国家を破壊することが必要であると結論しました。アメリカは覇権を強化し、反対勢力を排除しなければならず、北半球の豊かな国々が南半球の貧しい国々を完全に支配し、グローバル資本主義が支配する世界が成り立つ時に初めて、歴史の次の段階への移行の条件が整います。

この悪魔的な計画を実現するために、アメリカのトロツキストたちは、直接的な方法ではなく、大政党を通じて政治に関与するという戦略的な決断を下しました。まずは民主党を通じて、そして後に彼らが味を占めた際には共和党も活用しました。彼らはイデオロギーの重要性を認識し、議会制民主主義を大資本の隠れ蓑として軽蔑しました。こうして、CFRとともにアメリカにおけるディープ・ステートの別のバージョンが準備されました。ネオコンはトロツキズムを公然と掲げず、むしろ古典的なアメリカの軍国主義者、帝国主義者、グローバル覇権主義の支持者を引きつけました。そして、トランプ以前には共和党を牛耳っていたこれらの人々とトランプは対立せざるを得なくなりました。

「民主主義は独裁政治である」
アレクサンドル・ドゥーギンの日本語によるテキストと記事
「ネオコン・トロツキストから帝国主義者へ」 ディープ・ステートのもう一つの中心は、ネオコン(新保守主義者)たちです。彼らはもともとトロツキストであり、ロシアが(彼らの観点では)国際主義ではなく「国家主義的」な社会主義、つまり一国社会主義を構築したため、ソ連とスターリンを憎んでいました。彼らの見解では、真の社会主義社会は存在せず、また資本主義も不完全でした。トロツキストは、資本主義がグローバルに拡大し、全ての民族、文化が混ざり合い、伝統や宗教が廃止されることで初めて、真の社会主義が実現すると信じています。…
アメリカのディープステートは二極化していると言えます。

左派グローバリスト(CFR)と右派グローバリスト(ネオコン)という二つの派閥がありますが、それらの超党派的組織は選挙によって選ばれた存在ではなく、実際には積極的に公然と全体主義的イデオロギーを主張する担い手です。多くの点で両者は主張は一致しており、違いはレトリックだけです。どちらもプーチンのロシアや習近平の中国、多極化に対して強く反対しています。また米国内ではトランプとその支持者が古い米国の政治を体現しており、グローバリズムとは無縁で国内問題に焦点を当てているため、彼らに対しても厳しく反対しています。このトランプの立場は、体制に対する真の反逆であり、トルコのエルバカンやエルドアンのイスラム主義政策に匹敵するものです。

このようにして、トランプの大統領職の登場に伴い、ディープステートに関する議論が生まれました。トランプとその方針は、アメリカの有権者の重要な支持を得ましたが、これはディープステートの意向と一致していないことが明らかになりました。ディープステートは、法的枠組みを超えてトランプに対する厳しい対応を取り、民主主義の原則を侵すことで実態が明らかになりました。事実上、「民主主義は我々のものである」とディープステートは宣言したのです。多くの批評家がこれをクーデターと見なし始めました。実際、それはそうだったのです。アメリカの影の権力は、民主主義の仮面を持ちながらも、次第に独裁的な様相を呈し、リベラルでグローバリストの支配を強めていきました。
アレクサンドル・ドゥーギンの日本語によるテキストと記事
アメリカのディープステートは二極化していると言えます。 左派グローバリスト(CFR)と右派グローバリスト(ネオコン)という二つの派閥がありますが、それらの超党派的組織は選挙によって選ばれた存在ではなく、実際には積極的に公然と全体主義的イデオロギーを主張する担い手です。多くの点で両者は主張は一致しており、違いはレトリックだけです。どちらもプーチンのロシアや習近平の中国、多極化に対して強く反対しています。また米国内ではトランプとその支持者が古い米国の政治を体現しており、グローバリズムとは無縁で国内問題に焦点…
「欧州のディープ・ステート」

では、ディープステートという概念がヨーロッパ諸国においてどのような意味を持つのかを見てみましょう。

近年ヨーロッパの国民も民主主義に異変が起きていることに気づき始めています。人々は右派を中心とした様々なポピュリストを支持して投票しますが、何らかの国家権力が勝者を即座に厳しく抑え込み、弾圧し、中傷し、権力から遠ざけてしまいます。たとえば、フランスのマクロンとマリーヌ・ルペン、オーストリアの自由党、ドイツの「ドイツのための選択肢」とサラ・ヴァーゲンクネヒト、オランダのゲルト・ウィルダースなどがそうです。彼らは民主的選挙では勝利しますが、実際に権力の座には就けません。

この状況はどこかで見覚えがありませんか?そうです、トルコにおけるケマリスト軍の影響力を思い起こさせます。つまり、ヨーロッパにもディープステートが存在していると考えられるのです。ヨーロッパ各国のディープステートには特定の国籍がなく、同じような手法で厳格に運営されていますが、これは単にフランス、ドイツ、オーストリア、オランダといった個別の問題ではなく、汎ヨーロッパのディープステートであり、アメリカのディープステート(特にCFR)を中心とする単一のグローバリストネットワークの一部です。このネットワークは、経済寡頭政治や左翼リベラル勢力、ポストモダンの知識人(多くはトロツキストの出身)と緊密に連携し、選挙で選ばれていないにもかかわらず、全体主義的な支配を行っています。彼らは自分たちを統一された大西洋共同体の一部として認識しており、NATOのエリートでもあります。ここでもトルコの軍事的影響力を連想させる部分があり、NATOは全体的なグローバリスト体制の支柱であり、ディープステートの軍事的側面を担っています。

ヨーロッパのディープステートをCFRに似た構造の中で捉えることは容易です。たとえば、三極委員会のヨーロッパ支部やクラウス・シュワブのダボスフォーラムなどが該当します。欧州の民主主義がアメリカのトランプ政権のように「誤り」「許されない」「非難されるべき」とされる選択をしようとする際には、このディープステートによって封じられるのです。この力は、EUの形式的な構造だけにとどまらず、法的な形を持たない、より強力で効率的な影響力です。彼らは民主主義の形式上のルールに従えば存在するべきではないイデオロギーの担い手であり、民主主義の内部から生じるあらゆる危険に対して断固として反応します。

アメリカと同様、ヨーロッパの近代政治史においてもフリーメーソンの組織が社会改革や世俗的な変革において大きな役割を果たしました。今日、秘密結社の必要性は薄れ明確に活動していますが、その伝統はヨーロッパの文化的アイデンティティの一部となっています。つまり、ディープステートは非民主的で非常に強いイデオロギーに支配された最高機関の働きを持ち、法的な規範を超えて行動し、ヨーロッパに於いて全権を握る陰の権力、あるいは裏方の独裁であると言えます。ヨーロッパのディープステートは、NATOを通じて結びついた西側集団の統一システムの不可欠な一部であると考えられます。
アレクサンドル・ドゥーギンの日本語によるテキストと記事
「欧州のディープ・ステート」 では、ディープステートという概念がヨーロッパ諸国においてどのような意味を持つのかを見てみましょう。 近年ヨーロッパの国民も民主主義に異変が起きていることに気づき始めています。人々は右派を中心とした様々なポピュリストを支持して投票しますが、何らかの国家権力が勝者を即座に厳しく抑え込み、弾圧し、中傷し、権力から遠ざけてしまいます。たとえば、フランスのマクロンとマリーヌ・ルペン、オーストリアの自由党、ドイツの「ドイツのための選択肢」とサラ・ヴァーゲンクネヒト、オランダのゲルト・…
「90年代のロシア連邦におけるディープ・ステート」

最後に、ロシアにおけるディープステートの原則を適用してみましょう。ロシアの文脈では、この用語が極めて稀にしか使われないか、ほとんど使用されないという特徴があります。しかし、これはロシアにディープステートのようなものが存在しないことを意味するわけではなく、むしろ重要な民衆の支持を得た政治勢力がディープステートと対峙することがまだないことを示しています。それでも、「ロシアのディープステート」と呼べるような存在について、一定の条件付けて説明することは可能です。

ロシア連邦ではソビエト連邦崩壊以降、国家イデオロギーが禁止されています。この点で、ロシア憲法は他の表面的なリベラル・デモクラシー体制と完全に一致しています。選挙は複数政党制で、経済は市場原理に基づき、社会は世俗的であり、人権も尊重されているため、形式的に見れば現代ロシアはヨーロッパやアメリカの国々、またはトルコとも大差ありません。

それでも、エリツィン時代には特に「超党派的な権威」がロシアに存在していました。当時は「ファミリー」と総称され、その機能はディープステートに類似しており、エリツィンはその中で合法的な(ただし、実際には非合法な)大統領としての役割を担っていました。しかし、他のメンバーは誰にも選ばれておらず、法的な権限も持っていませんでした。「ファミリー」はエリツィンの親族やオリガルヒ、忠実な法執行者とジャーナリスト、そしてリベラルで西洋志向の人々で構成され、90年代に主要な資本主義改革を進め、法の枠を超えて推進しました。
彼らは、特定の政党を禁止し、他の政党を意図的に支援したり、勝者(共産党、自由民主党)には権力を与えず、無名で目立たない人物に権力を与えたりしました。また、メディアと教育制度を支配することによって、忠実な人物に重要な地位を割り当てるなどの手法を用いました。

当時は「ディープステート」という言葉はまだ知られていませんでしたが、その現象自体は存在していました。全体主義的で公然としたイデオロギーに基づく一党独裁体制が崩壊してから、ロシアに本格的なディープステートが独自に形成されることは短期間では難しかったことも考慮すべきです。そのため、新たなリベラルエリートたちは、西洋のグローバルネットワークに組み込まれ、そこからイデオロギーと間接的権力(potestas indirecta)を採用しました。これには、ロビー活動や汚職、メディア操作、教育の支配、さらには有用性と有害性の基準の設定などが含まれます。エリツィン政権のディープステートは、敵対勢力を「赤茶色」として見なして封じ込め、右派や左派からの真剣な攻撃を阻止しました。これは、憲法上は認められていないイデオロギー、つまりリベラリズムが実際には存在していたことを示しています。
アレクサンドル・ドゥーギンの日本語によるテキストと記事
「90年代のロシア連邦におけるディープ・ステート」 最後に、ロシアにおけるディープステートの原則を適用してみましょう。ロシアの文脈では、この用語が極めて稀にしか使われないか、ほとんど使用されないという特徴があります。しかし、これはロシアにディープステートのようなものが存在しないことを意味するわけではなく、むしろ重要な民衆の支持を得た政治勢力がディープステートと対峙することがまだないことを示しています。それでも、「ロシアのディープステート」と呼べるような存在について、一定の条件付けて説明することは可能です。…
「リベラル独裁政権」

ディープステートは、民主主義体制の下で、イデオロギーを是正し、統制する機関として現れます。この表から見えない権力には合理的な説明が存在します。それはこうした超民主主義的な調整役がなければ、リベラルな政治体制は変化する可能性があるからです。つまり、国民が代替の道を提案する勢力を選ぶ可能性がある以上、体制維持の保証はないのです。実際、トルコのエルドアン、米国のトランプ、欧州のポピュリストたちは、この挑戦に成功しつつありました。しかし、ポピュリストたちとの対立が深まると、ディープステートは影から姿を現さざるを得なくなります。

トルコの場合は、ケマリスト軍の支配が歴史的伝統の名残りでもあり、その登場は容易でした。しかし、アメリカやヨーロッパの場合、強制や全体主義的な手法で法を破りながら活動するイデオロギー的な組織の存在が明らかになると、民主主義神話への信頼が深く傷つくため、スキャンダルとなります。

ディープステートは、オーウェルの『動物農場』にある「一部の民主主義者は他の民主主義者よりも民主的である」という皮肉なテーゼに基づいているとも言え、一般市民がこれが独裁であって、全体主義であると言う考えは的を射ています。唯一の違いは、一党独裁の全体主義が公然と活動するのに対し、複数政党制の上に立つ表から見えない権力は、その存在自体を隠さなければならないという点です。

今や、そのような隠蔽はもはや不可能であり、私たちはディープステートが単なる陰謀論の産物から、政治的・社会的・イデオロギー的に明確で実体のある現実と認識した世界に生きており、真実を見据える方が賢明です。ディープステートは決して軽視できない現実なのです。
「ディープ・ステート」

「Deep State(ディープ・ステート)」という表現は近年政治の場で、ますます使用されるようになりジャーナリズムの領域から一般的な政治用語へと移行しつつあります。しかし、この言葉自体が曖昧になり多様な意味合いで解釈されるようになっています。現在、ディープ・ステートと呼ばれる現象について、詳しく見直すべき時期が来ています。この概念がいつ、どこで使われ始めたのかを追うことは非常に重要です。

[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10]

アレクサンドル・ドゥーギン
翻訳:林田一博
2
アレクサンドル・ドゥーギンの日本語によるテキストと記事 pinned «「ディープ・ステート」 「Deep State(ディープ・ステート)」という表現は近年政治の場で、ますます使用されるようになりジャーナリズムの領域から一般的な政治用語へと移行しつつあります。しかし、この言葉自体が曖昧になり多様な意味合いで解釈されるようになっています。現在、ディープ・ステートと呼ばれる現象について、詳しく見直すべき時期が来ています。この概念がいつ、どこで使われ始めたのかを追うことは非常に重要です。 [1][2][3][4][5][6][7][8][9][10] アレクサンドル・ドゥーギン…»
「イデオロギーの問題について」

"第四政治理論講座"

この35年間で、私たちは3度目のイデオロギー転換を迎えようとしています。

1990年初頭まで社会はマルクス・レーニン主義による独裁体制であり、それは義務的で形式的であったとしても、政治、経済、科学、教育、法律といったあらゆる分野がその上に築かれました。

1990年代の初イデオロギーの転換が起こり、リベラルな西欧主義者(改革派)が権力を掌握しました。これによってリベラルなイデオロギーの独裁が確立し、政治、経済、科学、教育、法律などが西欧のリベラルな基準に基づいて再構築されてゆき、この時リベラリズムは唯一の正当な教義として見なされるようになったのです。

プーチンが政権を握った際の初期段階では、リベラルなイデオロギーの独裁を撤廃せず、リベラルな(西欧化された)国家の主権を尊重するよう求め、私たちはリベラリズムのパラダイムに留まって主権に重点を置きました。
スルコフはこの方針を「主権民主主義」と呼び、リベラリズムのイデオロギー的支配が依然として続いたのです。

✍️ アレクサンドル・ドゥーギン

🗣 「イデオロギーの問題について」
Please open Telegram to view this post
VIEW IN TELEGRAM
3👍1
ヴィセンテ・フェレイラ・ダ・シルヴァがブラジル文化の知的かつ哲学的な次元を象徴する存在だとすれば、民衆レベルではブラジルの独特かつ独創的なダーゼイン(Dasein)において特徴的な現象とも遭遇します。それが1950年代にブラジルの音楽家や詩人たちによって創始された音楽・芸術運動「ボサノヴァ」です。この運動は、ブラジル国内のみならず、後の時代には世界中に広まりました。

「ボサノヴァ」(bossa nova、直訳すれば「新しい潮流」)の創始者は、作曲家のアントニオ・カルロス(トム)・ジョビン(1927年~1994年)、ジョアン・ジルベルト、詩人であり哲学者でもあるヴィニシウス・ジ・モラエス(1913年~1980年)です。後にブラジルの歴史家であり社会学者でもあるセルジオ・ブアルキ・デ・オランダ(『ブラジル文明通史』[1]の著者)の息子であるシキーニョ・ブアルキ、作曲家エドゥ・ロボ、ロベルト・マレスカル、歌手ナラ・レオン、エリス・レジーナ、マリア・ベターニアなどがこの運動に加わりました。

✍️ アレクサンドル・ドゥーギン

🗣 ボサノヴァ・多様性と最後の審判
Please open Telegram to view this post
VIEW IN TELEGRAM
救世主キリスト大聖堂で開催された第8回ツァーリグラード会議は、驚くべきものでした。

イデオロギーがリベラルなものからロシア的なものへと移行している社会に私たちは生きていることが明らかです。そして、この変化はもはや止められません。これは政府の個別的な決定ではなく、時代の論理そのものであり、歴史からの最後通牒と言えます。

SMO(特別軍事作戦)はロシアのイデオロギーの風景を一変させました。中立的なテクノクラートの時代は終わりを迎え、イデオロギー的な愛国者の時代が始まったのです。

✍️ アレクサンドル・ドゥーギン

🗣 「アレクサンドル・ドゥーギン:ついにロシア的思想時代が来た」
Please open Telegram to view this post
VIEW IN TELEGRAM
👏1
モルダヴィアの歴史は、ゲト=ダキア(ルーマニア)の歴史と有機的に結びついていますが、いくつかの独自の特徴を持っています。当初、モルドバの地域には、ダキア人に近いものの異なる民族であるトラキア系のゲタエ人が住んでおり、ゲタエ人の居住地は大草原に隣接する形でトラキア世界の最東端を形成していました。おそらくより後の時代には、トラキア人はさらに東方にも広がっていったと考えられますが、モルドバにおいては彼らの東の境界が徐々に確定し、スキタイ人、サルマティア人、後にはゲルマン系のゴート人、フン族、アヴァール人、マジャール人、トルコ系の人々、モンゴル人といったツラン系の侵略が絶え間なく続きましたが、ゲタエ人はモルダヴィアに留まり続けました。

✍️ アレクサンドル・ドゥーギン

🗣 「モルドバとその歴史」
Please open Telegram to view this post
VIEW IN TELEGRAM
カリブ海に位置するフランスの海外領土マルティニークで暴動が発生し、暴力的事態に発展したというニュースが報じられましたが、島での問題はすでに9月から始まっており、多くの商品やサービスの値上げに対して地元住民が抗議活動を展開し、それが生活水準に影響を与えていました。
抗議活動は次第にエスカレートして警察と衝突、少なくとも1人が死亡し、数十人が負傷する事態に発展しました。警察署や多くの車両は放火され、街路にはバリケードが設置されています。

✍️ レオニード・サヴィン

🗣 "フランスの海外領土であるカリブ海の島で起きた騒乱は、フランスの他の海外領土の住民の手本となる可能性がある。"
Please open Telegram to view this post
VIEW IN TELEGRAM
👍1
2024年10月22日から24日にかけてカザンで開催された第16回BRICS首脳会議は、素晴らしい成果と統一のダイナミクスを示した。

現在開かれている10カ国の非公式連絡会議は、さまざまな意味で画期的な成果を上げています。ロシアがこの部会議長国を務めた1年の間には、集団的西側諸国はグローバル・サウスの諸国を取り込もうと必死に動き、大規模な情報戦が展開されたにもかかわらず、BRICSへの本格的な参加に対する関心は大きく高まりました。すでに35カ国がBRICSへの正式参加を希望しており、カザンで行われたBRICS首脳会議には合計36カ国の代表が出席しました。そのうち22カ国は国家首脳が直接出席、6つの国際機関の代表が参加し、新開発銀行、ビジネス協議会、銀行間協力メカニズム、女性ビジネス連盟の議長による報告が行われ、各国首脳による二国間会談や、CIS諸国の首脳やアジア、アフリカ、中東、ラテンアメリカの多くの国々からの代表団、多数の国際機関の執行機関のトップが参加するBRICSプラス/アウトリーチ全体会議が開催されました。

✍️ レオニード・サヴィン

🗣 BRICSは勢いを増している
Please open Telegram to view this post
VIEW IN TELEGRAM
「ドゥーギン氏はCISのジャーナリストに対し、統一的な文化メディア規範を策定するよう促した」

ロシアの哲学者で、政治学者、社会学者であるアレクサンドル・ドゥーギン氏は-CIS諸国 -ユーラシア連合、そしてロシアの友好国のジャーナリストたちに対し、民族の統合と親和のために共通の文化的メディアコードを策定するよう呼びかけました。

https://www.geopolitika.ru/ja/article/douginshi-hacisnoziyanarisutonidui-sitong-yi-de-nawen-hua-medeiagui-fan-woce-ding-suruyoucu
『ポリティカ・エテルナ』の書評

アレクサンダー・マルコヴィッチによるアレクサンダー・ドゥーギンの著書『ポリティカ・エテルナ』の書評:「 政治的プラトニズムと暗黒の啓蒙主義」

政治と哲学の関係とは:

ロシアの国家哲学者アレクサンドル・ドゥーギンの最新刊『ポリティカ・エテルナ』は、この一見無邪気な疑問から始まる。政治的プラトン主義と暗黒の啓蒙主義』である。 政治と哲学は切っても切れない関係にあり、政治を哲学から切り離せると考える人は政治的な次元を完全に把握することはできないだろう。


✍️ アレクサンダー・マルコヴィッチ

https://www.geopolitika.ru/ja/article/poriteikaeteruna-noshu-ping
「イスラムの目覚め」

11月11日、リヤドでパレスチナ問題に関するアラブ・イスラム緊急首脳会議が開催されました。これは非常に重要な出来事です。

特筆すべきは、アサドとエルドアンが同時に参加したことであり、つい最近までこのような顔合わせは不可能でした。さらに、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、パレスチナ問題に加えて、イランやヒズボラの支援の必要性についても言及しました。かつてサウジアラビアとイラン、ヒズボラが対立していたことを考えると、これは非常に驚くべき発言です。


アレクサンドル・ドゥーギン

https://www.geopolitika.ru/ja/article/isuramunomu-jue-me
今日のアメリカ大統領選挙におけるドナルド・トランプの勝利は、1917年や1945年の出来事に匹敵する世界的に重要な歴史的出来事である。

世界秩序全体の根本的な変化の始まりであり、深い分析と説明が必要だ。 たしかにロシアでは、多くの人々が意識的に選挙の重要性を軽視しようとした。 しかし、これは「ジンクスを作らないため」に行われたことであり、ロシア人は言葉に非常に慎重であり、思ったことをすべて口にしないことを好む。 そして時には、できるだけそれを隠そうとさえする。

アレクサンダー・ドゥーギン:「トランプの勝利は世界革命であり保守革命である。」

https://www.geopolitika.ru/ja/article/arekusandadougintoranpunosheng-li-hashi-jie-ge-ming-dearibao-shou-ge-ming-dearu
「黙示録の日とそれを避ける方法」

ジャクソン・ヒンクル:皆さん、「Legitimate Targets」におかえりなさい。今日は皆さんにとって素晴らしい日であることを願っています。エピソード第25回となる今回、私はSkypeで非常に重要な方とご一緒しています。彼はツァルグラード・メディア・グループの会長、コンスタンチン・マロフェーエフ氏です。彼はロシアの愛国者として伝統的価値観とロシアの主権を守るために戦っています。アメリカ政府や西側諸国の政府から中傷されてきましたが、私は彼を悪者とは見ておらず、むしろアメリカ人として彼から学べることが多いと感じています。

✍️ ジャクソン・ヒンクル
✍️ コンスタンチン・マロフェーエフ

https://www.geopolitika.ru/ja/article/mo-shi-lu-nori-tosorewobi-kerufang-fa
2😱2
「人工知能の覇権を目指すアメリカ」

2024年10月24日、ジョー・バイデン大統領は、次のような長いタイトルを持つ覚書に署名しました。「人工知能における米国のリーダーシップの推進、国家安全保障目標の達成に向けた人工知能の活用、人工知能の安全性、セキュリティ、信頼性の育成に関する覚書」。

この覚書は、2023年10月30日に発令された人工知能の利用に関する大統領令の影響を世界的規模に拡大するものであり、人工知能分野で何が許容され、何が許容されないかをワシントンが決定する独占的な体制を確立する必要性が述べられています。ホワイトハウスが想定しているように、西側の「ルールに基づく秩序」は、インターネットや新しいプログラム、アプリケーションにまで適用されるべきだとされています。

レオニード・サヴィン

https://www.geopolitika.ru/ja/article/ren-gong-zhi-neng-noba-quan-womu-zhi-suamerika
💔2